Welcome Message

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会長の挨拶

Honorary Chair : Koshi Makita

 このたび、第9回麻酔と意識国際シンポジウム(The 9th International Symposium on Memory and Awareness in Anesthesia: MAA9)を主催させて頂くことになり光栄に存じます。本学会は、1989年に第1回大会が英国グラスゴーで開催されたのを初めとして、3年ごとに欧米の各都市で開催されてきた伝統ある学会です。私は、米国ニューヨークでの第5回大会、英国ハルでの第6回大会、米国ミルウォーキーでの第8回大会に参加し、その後第9回大会の会長に指名されアジアでの初めての開催を仰せつかりました。

 本学会は、その名の通り「麻酔」と「意識」と「記憶」の科学、そして「術中覚醒」の科学と臨床を中心テーマに据えています。特に術中覚醒に関しては疫学、麻酔深度モニター方法、覚醒検出方法、外傷後ストレス症候群の治療まで幅広く深く議論される世界で唯一の学会です。

 麻酔が意識を消失させるメカニズムに関しては、近年の神経科学・機能的脳画像法の急速な発展により非常に多くの興味深い成果が生まれています。一方、術中覚醒の疫学、麻酔深度モニターの効果についても新しい知識を整理し、この恐ろしい合併症から患者を護る技術を身に付けることは、全ての麻酔科医にとって重要な課題です。このような学問は、麻酔と意識と記憶の真理に迫りながら、眠る患者のこころに思いを馳せる「麻酔科医のこころ」を育むために大切な役割があると信じています。そこで本大会のスローガンを「無意識のこころを護る」”Minding the Mind of Subconscious Self”と致しました。無意識のこころに思いを馳せ続けることが、究極的に術中覚醒をなくし患者の幸せを護ることにつながります。

 世界から同じ志を持って駆けつける医師・科学者と胸襟を開いて議論し、未来の研究と臨床の大きなヒントとチャンスを手にして下さい。皆様のご参加をこころよりお待ちしております。

第9回麻酔と意識国際シンポジウム
会長 倉田 二郎

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